「体がかゆい」
と言い出したのは、
今から、
6年前のことでした。
ただ、
花粉症の時期と重なっており、
その時期が過ぎると、
症状がなくなっていたので、
時期的なアレルギー症状だと思っていました。
ところが、
コロナの影響で、
次の新しいスタートが切れなくなり、
自宅で過ごす事が多くなった去年の秋のことです。
かゆみの症状とともに、
「痛み」
を伴うようになりました。
一緒に食事をとることも、
一緒の部屋にいることも、
寒い時期にストーブを焚くことも、
温かい飲みもの・食べ物も、
身体が温かくなることは、
全て避けなければ、
かゆみと痛みの症状が出て、
じっとしていられません。
皮膚科を受診しましたが、
半年経っても、
治療の効果が全く現れませんでした。
そんなある時、
勉強先で知り合った医師に、
なんとなく息子の症状を話してみました。
その医師は、即答するように
「汗は出ているのか。」
と聞いてきました。
息子自身も、
そんなことは意識した事がないらしく、
「えっ!?
そんなこと言ってもわからないよ。」
そんな答えでした。
それから、
大学病院に紹介されて、
検査を受け、
汗が全く出ない難病である事がわかりました。
難病指定の手続きをし、
治療ができるとのこと。
看護師であったにも関わらず、
かゆみが続いている時に、
どうしてすぐに気づかなかったんだろう。
自責の念と
近くにいておきながら、
本当に申し訳ない気持ちとやるせなさと、
そんな思いを抱えながら、
症状を緩和させられるであろう治療を受けることになりました。
彼の精神的なバランスは、
生活リズムとともに崩れ始めました。
部屋から出てこない日もあり、
部屋から出てくると、
彼の溢れる思いを傾聴することに、
時間を割きました。
私自身が自責の念で一杯ですから、
誰かを勇気づける余裕などありません。
怒りの感情を抑え、
平常心を保ち、
彼が気の済むまで気持ちを聴き続けることで、
日々の力を使い切っていました。
このブログを読まれていらっしゃる方の中に、
似た症状でお悩みの方がいらっしゃいましたら、
治療方法や、
治療をしてくださる病院等をお伝えすることで、
何かお力になれると思います。
ぜひ、ご連絡ください。
最近は、
治療の甲斐もあり、
一緒に食事ができるまでになりました。
彼が進もうとしている道を歩けるようになるまで、
傾聴を続けるつもりです。