(12)戦う相手は誰なんだ!
スランプ真っ最中の次男。
そんな彼の思考が、
常にネガティブ思考になっていることが気がかりでした。
客観的に見ても、
彼は確実に腕を上げています。
相手になってくれている方も、
それを伝えてくれますが、
どんなに伝えても、
「ますます技術が劣ってる。」
「全然だめだ。」
「できない自分にイライラする。」
「ラケットがダメなんだ。」
「ラバーがダメなんだ。」
そんな言葉ばかりが口から溢れてきます。
さあ、戦う相手は誰なのでしょうか?
どんなに上手な選手も、
この意識では勝つことは難しいでしょう。
自分に自信が持てないから、
誰かのせいにしている。
私は、そう思います。
たっぷりとアドラー流で、
彼の意識を変えつつあります。
いや!
かなり変わってきました!
ある日の彼の練習後のことです。
「全然ダメ、
こんなんじゃ勝てるわけない。
やればやるほど、腕が衰えてる。
はぁ〜〜〜〜〜。」
母:「今日練習で、
「おれ、良い感じだった!」っていうプレイを教えてよ。」
次男:「う〜ん。ドライブが入ったこと。
良いコースに打てたこと。かな。」
母:あなたはアドラー心理学のマンガを読んでいるからお話しするね。
アドラーは、「人は注目した行動の頻度が増える」って覚えてる?
次男:うん。
母:じゃあ、今あなたが話してくれたことをアドラー的に考えると、
どんなことになると思う?
次男:僕がダメだ、と思ったプレイが増えるってことになる。
母:ダメだっていうプレイをしたいの?
次男:違うよ。良いプレイがしたい!
でも、ダメなところを振り返ることも大切じゃないの?
母:振り返ってはいけない。とは言ってないよ。
自分の良いところ、
頑張ったプレイをまず意識して、
認めて、
それで、このプレイをもっとよくするためには、
あのときのプレイを(自分がダメだ!と思ったプレイ)
どう変えていこうか。
よりよくするために、何ができるか?
っていう考えに変えてみては?って言ってるの。
次男:そうか!なんか自分に自信が持てる気がする。
この日から、少しづつ、少しづつ、前進しています。
その証拠に、
「これをいい風に考えると。」
何て言う独り言が聞こえてくる日が出てきました。
ここで加えてお伝えしたいのは、
彼が(相手が)気づくことが大切で、
転ばぬ先の杖を渡して、
答えを全て教えて、
「言う通りに動かそう」と考えないことです。
「この子は、この困難をきっと克服できる。」
これが合い言葉です。
誰にでも、困難を乗り越える力が備わっています!
スランプ真っ最中の次男。
さあ、一歩前に進みましたよ!