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クリスマスの夜に・・・ 2016.01.21
いつもの対応と違う母だったからこそ
RADIANT SMILEの笠原 睦美です。
愛と勇気づけの親子関係講座「SMILE」を受講中の方のお話を、
ぜひ、皆さんにも知って頂きたいと思い、
ブログに書くことに承諾を頂きましたのでアップさせていただきます。
クリスマスの夜、
たくさんのお料理を前に、中学生のA君は4人の弟・妹と一緒にとても楽しく遊びながら、
お父さんの帰りを待っていたわずかな時間にそれは起きました。
そこにおじいちゃんとおばあちゃんも一緒に居ましたが、テレビは静かに見ていた人です。
しかしおじいちゃんは、元気な孫達のその賑やかさに耐えられず、
テレビのリモコンで「うるさい!」と言ってAくんの頭をコツン!
その場は一瞬にして静まり返り、
Aくんは別の部屋のこたつに潜り込んで、イライラ・ムカムカ(怒)
自分の感情ぶつける場所がありません。
お母さんはいつもだったら、
「何やってんの!」
「どういうつもりなの!」
「ご飯どうするの!食べるの食べないの!」
「いらない!」と言えば
「勝手にすればいいじゃない!」と言っていました。
でも今回はSMILEを受講中でした。
家族に「私、ご飯はいいから先にみんなで食べて。」と言い、
こたつに潜り込んでいるA君とこたつに座っていました。
なにも言わずに。
お母さんの心の中には、
「じいちゃんがいけなかったわ。
Aは下の子達の面倒をみながら楽しみにしていたんだもの騒ぐのも無理ないわ〜
私に出来ることはなんだろう。
最近悲しい事件も多いし、どう声を掛けたらいいかな〜」
とヒヤヒヤしながら、まあいいわーと楽観的になりながら、
声を掛けるタイミングを見つけていました。
少し経ったころ、
「お風呂でもはいったら。」と声を掛けると「う〜ん」
お風呂に入っているAくんに、
ジュースと
「みんな、あなたのことを大切に思ってるよ!」と書いたカードを添えて桶に入れて渡しました。
しばらくすると、
お風呂の中から鼻歌が聞こえてきて、お母さんはびっくり!
お風呂から出たいいタイミング?(これが兄弟だな〜)に、
「兄ちゃん!ケーキ食べようぜ!」と弟がやってきて、
「おう!」
さっきまでのことが夢だったかのように
うれしそうに食べている姿を見て、
Aくんとの関係がぎくしゃくして、どう関わればいいのか分からずにいたお母さんは、
「この子のこと好きだわ。」
と思える自分に気がついたと話してくれました。
Aくんとお会いしたことはありませんが、
彼の笑顔が見えてきました。
Aくんは、このことから何かを感じたでしょう。
自分を取り巻く家族の中での「自分」の存在価値・所属感。
「信頼と尊敬と共感」の喜び。
お母さんは、Aくんの存在する意味。
何より、
いつもと違う対応の母が居てくれたからAくんは正直になれたのかもしれません。
いえ、今までもAくんは正直に自分の気持ちを表現していました。
周りがそれに気づいていなかっただけかもしれません。
子どもたちの適切な行動は「親の対応」で不適切な行動になります。
そこから、彼らは何かを学びます。
Aくんはこの日のことをけっして忘れることはない
「クリスマスプレゼント」になったことでしょう。
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